チーム運営保護者
チーム名簿の個人情報保護。 LINE / 写真 / 退会者データの扱い
2026-05-095分
「ミニバスのチームでも個人情報保護法は対象?」── 対象です。
2022 年の法改正で、保有する個人データが 1 件でもあれば事業者扱い。クラブチームも例外ではありません。実務的に守るべきポイントを整理します。
個人情報保護法の対象範囲
氏名・住所・生年月日・メール・電話番号・写真・LINE ID 等が個人情報。これらを 検索可能な状態 で保管していれば、個人情報取扱事業者となる。
- Excel の名簿: 該当
- LINE グループのメンバー一覧: 該当
- Google フォームに集めた連絡先: 該当
- 紙の連絡網のみ: 該当 (5,000 件超でなくとも適用)
取得時の同意
Note
利用目的を明示 + 同意取得が必須。「チーム運営のために使用します」だけでは不十分。
入団届の冒頭または別紙で、利用目的を箇条書きで提示する。
- 出欠・連絡網の運用
- 緊急時の連絡 (保護者・医療機関)
- 大会・活動写真の撮影と内部共有
- SNS / HP 等での画像公開 (別途個別同意)
- 退会後の保管期限 (例: 1 年で削除)
LINE グループ運用の落とし穴
- メンバー追加時に「他の人にプロフィール画像が見える」ことを明示
- アイコン / 名前を実名にするか LINE 上の名前にするかは個人の自由
- 退会者は速やかにグループから削除
- グループ管理者の交代時は引き継ぎ手順を残す
Point
チーム LINE は連絡用に限定、雑談は別グループに分けるのが安全。トラブル発生時に履歴が業務目的の連絡だと立証しやすい。
写真・動画の取り扱い
練習・試合の写真は 肖像権 + 個人情報 の二重論点。
- 撮影時: 撮影されたくない子の意思を尊重 (顔をぼかす / 後ろ姿のみ)
- 内部共有 (LINE / クラウド): 取得時の同意で OK
- SNS / HP 公開: 個別同意を毎回取る のが安全
- 他チームの選手: 顔が映っていれば原則 SNS 不可
Note
JBA 公式試合では 観客撮影は OK だが SNS 投稿に制限あり (15 秒超の動画 NG 等)。会場規定を確認。
退会者データの取り扱い
退会した選手・保護者のデータは 目的外利用 + 不必要な保管が違法 になりうる。
- 退会後は速やかに名簿・LINE グループから削除
- 活動記録に必要な範囲 (試合のスタッツ等) は氏名のみ保持
- 写真・動画は退会者の希望があれば削除
- 保管期限を入団同意書で明示しておく
漏洩時の対応
万一漏洩した場合 (例: 名簿が外部に流出) は 個人情報保護委員会への報告義務 がある (一定要件)。
- 1. 影響範囲の特定 (どのデータが、誰に流出したか)
- 2. 当該選手・保護者への速やかな通知
- 3. 個人情報保護委員会への報告 (要配慮個人情報を含む or 1,000 名超等)
- 4. 再発防止策の策定と公表
実務でやるべき 5 ステップ
- 1. 入団届に 利用目的 + 同意欄 を記載
- 2. 名簿は権限ある人のみアクセス可能に (パスワード保護)
- 3. LINE グループ管理ルールを文章化
- 4. SNS 公開ルールを保護者会で共有
- 5. 退会時の手順 (削除リスト) を準備
出典: 個人情報保護委員会 (ppc.go.jp) / 個人情報保護法 (e-gov.go.jp) / JBA インテグリティ規程 (japanbasketball.jp/integrity/) / 文部科学省 学校における個人情報の取扱いガイドライン